木の住まいがほしいとは思っていましたが、はじめから具体的にこうしたいというものがあったわけではありませんでした。しかし、建築工社さんの新築見学会や勉強会に参加していくうち、少しずつイメージがわき、実際の打合せに入ってからはこだわりも出てくるようになったと思います。
例えば、建具のデザインは夫婦ともだんだんこだわるようになり、納得のいくまで打合せの時間をとって頂きました。主人は和室や和のデザインを大事にしましたし、妻の私は内部の雰囲気やバランス、必要な個所に十分なスペースの収納をとることにこだわりました。
またエアコンをできるだけ使いたくないので、自然な環境ですごせることは大切にしました。
丁寧に建てているなと、工事中からずっと気になっていた住まいを新築見学会で実際に見せてもらったことが出会いのきっかけでした。その後、建築工社さんの勉強会で何度もお話を聞き、我が家のことをよく理解してくれた上で、ぴったりの土地や設計プランを提案してくれたことから、実際にお願いすることになりました。
実際に住んでみると、予想以上に住みやすく気に入っている部分がたくさんあります。
夫婦それぞれで考え方やこだわる部分が違うのはよくあることだそうですが、それをうまく調整してくれて、お互いが納得できるような提案をしてくれたことにはとても感謝しています。
和室のクーラーの室外機を玄関のすぐ横に置くしかないと思っていた私たちに、見えないところへ置ける提案をしてくれました。社長さんのアドバイスはこんなこともできるのか!と驚くことが多く、長く京都の伝統建築を学んで培ったという知識を随所に取り入れてくれたと感じます。
建築工社さんとの打合せがとても印象に残っています。打合せ回数は普通より多かったようなのですが、打合せを励みに平日の仕事をがんばろうと思うくらい楽しみでした。こちらの疑問や希望に、全力で応えてくださるので、自分にこんな想いがあったのかという新鮮な発見もあり、どんどん家づくりの楽しさに目覚めていきました。家のどこをとっても、あの時あんな風に話して決めたよね、あのアイデアは本当に良かったよね、と話せて本当にいい思い出になっています。1歳と3歳の子供も設計士さんに懐いて、家族ぐるみで打合せさせてもらいました。
また、専門的な知識がない私たちが、実際に体感して納得するまで説明してくださったことも印象に残っています。瓦を選ぶ時に、よし、まわりの住宅を見てみよう!なんて外へ連れ出された時は、思わず笑ってしまいました。勝手によその家の屋根をあれは日本瓦、スレート、建築後何年経つとあんな風になりますよ、なんて講釈を聞いたりして。でもそのおかげで、どの部分も納得して、我が家らしいものを選べたと思います。
普通は建てた後に「こうすればよかった。」とか「ここを失敗した。」といった後悔・反省が出てくるものだと聞いていたし、そう思っていました。でも、それがほとんどありません。建築工社さんがていねいに打ち合わせをして、建ててくれたからだと思います。
私達は価値観を共有できる工務店に出会って、お願いしてよかったという信頼関係を築くことができましたが、それも、見学会へ参加したからこそだと感じています。とにかくたくさん見ることが、良い家づくりにつながると思います。本当にお願いして良かったと心から喜んでいます。